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    ”速いカタチ”っていうものが、カラダの中に埋め込まれている!

    少し前に、杉原さんがこの最高速チャレンジの構想を始めたのは2000年代に入ってからのことだと思う、と書いた。で、その後2005年にスケールモデルの第一弾ができ、見せられた僕は非常にびっくりした、とも書いた。

    さて、今回はその続きのハナシ(お待たせしました)。そう、最初のものよりもっと現実的なスケールモデルができあがってきたのだ。サイズは1/10。そしてそれをなんと、あの由良拓也さんが自身のMooncraftの風洞実験室を使ってテストしてくれるというハナシになったというからまたびっくり! この風洞実験室こそが、さまざまなレーシングカーが、サーキットで勝利を収めるためにくぐりぬけなくてはならない場所で、そこで実験ができるというのだから、ホント凄い。2006年1月のことだった。

    最初のスケールモデルと違い、このときの第二弾モデルは、よりリアルに作り上げられたように見えた。細部がさらに煮詰められて、なんかとても「速そう」なオーラが出ている・・・。ずっとスリムになって、ひょいと投げたら飛んで行きそうな、そう、まるで飛行機のような雰囲気。でも、こういうのって感覚的に“キテるなあ“っていうの必要だと思う・・・とか色々考えながら、いざ、秘密の実験室(?)へ。

    風洞実験室へ
    写真の左側、ボートの正面から風を出し、ボートがその風をどのように受け、やり過ごすか、ボートを取り巻く風(空気)の流れを見ることができる。
    ボートの上を滑らかに空気が流れているのが見える。


    果たして結果は・・・。由良さんいわく、
    「圧力の中心が非常に良いポイントにあって、相当性能がイイですね」とのこと。

    文系アタマのボクには、まったく上手く説明できないんだけれど・・・結果は、数値的には360kphが出る、しかし、この時点でボートのハルは水に接触せず、プロペラのみが水に触れている状態で、その状態こそがまさに最高速を出している姿なのだということらしい。それって、つまり、あくまでデータ的にだから、完全無風で水は一切波立たずフラットで、水面すれすれを、舞い上がりもせず、水の抵抗に引っかかることも無く滑走(滑空?)していること・・・って現実的にはありえない?

    実際、ボートの姿勢はさまざまな外的要因(だけではないけれど)によってめまぐるしく変わるし、それによって、風圧の受け方は、ボートの色々な部分で変わる・・・し、そうすれば、あちこちのポイントが接水することもあるし、そこに受ける水の抵抗は、相当に大きいものだし・・・と。このスピード域では、もう完全に空力を考えなくてはならないってことなのだ。水の抵抗は空気の抵抗の800倍とのことだから、水に触れさせないで、しかも舞い上がらせない究極の姿勢バランスをいかに保つか・・・それが、最高速への条件ともいえるように思えた。

    風洞実験2
    赤い毛糸がきれいに風になびいている。これはこの部分を流れる空気がスムースだということを意味している。それはそれでいい事なのだが、た
    だ、少しでもボートの角度を変えてみて、今度はいきなり毛糸が乱れだす・・・となると、それはそれなりに問題だとか。つまり、ある程度ゆるいこと
    も必要で、あまりピーキーでは、実際のドライビングでは苦労させられてしまうのだ。



    さらに、由良さんにお話を聞いてみた。
    「今回は杉原さんのデザインを風洞で検証してみるということ、そして図面のお手伝いをしましょうっていうことなんです。でも、これ、相当プロっぽいっていうか、杉原さんって、造形のセンスが非常にある人だと思いますよ。昔はきっと工作少年だったんでしょう、このできばえですからね。いままでの経験からきっと“速いカタチ”っていうものが、カラダの中に埋め込まれているんでしょうね。じゃなければ、こういうもの普通はできてこないですよ・・・!」

    これは、あの由良さんからのコトバ(ホントです)なのだから、これ以上の褒めコトバはない! つまり、やはりボクが感じていたように、とんでもない人なのだ。でも一方で、360kphとひとくちに言うけれど、これは相当なチャレンジである・・・ということも、こうしたハナシを聞くとリアルにわかってくるのも事実だ。

    さらに一方で、図面のお手伝い・・・っていうのはどんなこと?ということも由良さんにうかがってみた。

    「レーザースキャナーでこのスケールモデルを読み込んで、モデルから逆に図面をおこしたんです」とのこと。

    つまり、一般的には設計図があって製作、実物へ、と考えがちだけど、この世界はそればかりではないと言うことなのだ。事実、今回は先に「優秀な造形」があったわけで、これの3次元の寸法をスキャンしてしまったというのだ。由良さんはそのデータから1/1の図面(大きい!)を出し、杉原さんは、自分の造形(スケールモデル)を原寸化(数値化)したこの図面をもとに、今度は、原寸大つまり、KRS-001Xの製作に取り掛かったというわけなのだ。

    いやなんとも、これは凄い連係プレーだ。杉原さんはこうして、材料の調達なども平行してすすめて、製作のスタートラインにたどり着くわけだけど、これが昨年の12月。ボートショウへの出展を決めていたわけだからまる3ヶ月はない製作スタートとなったわけで、構想期間は結構あったけれど、取り掛かってから実艇完成までは、あっという間だったように思える。それにしても全長8.4mもある、それも曲面だらけの“巨大な物体”を、一人で作ろうと思うなんて・・・。

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    ◆牛原 陽彦◆ Haru Ushihara

    Author:◆牛原 陽彦◆ Haru Ushihara
    Welcome to Haru's blog on the Sugihara's World Speed Record Challenge 2010.

    水上の世界最高速を目指すKRS-001X/Team Sugihara(杉原 豊)を牛原陽彦がリポートするOVER360kphブログへようこそ。ハイドロプレーン、プロペラ駆動、レシプロエンジンで360km/h超えを目指します。

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